- テーマ別フォルダに、自分の前提情報をマークダウンで貯める
- 「プロンプト」より「コンテキスト(前提を正しく渡す)」
- ゼロから始めるなら、AIより先に“強い人”と繋がる
01. はじめに:AIの差は「ワンショット」か「積み上げ」かで決まる
「ChatGPTからGeminiに乗り換えて、そこで止まっている」「Claude CodeやらAIエージェントやら、毎日のように新しいツールの話が流れてきて、何を使えばいいのか置いていかれている感じがする」——多くの会社員・副業実践者が、いま同じ場所で足踏みをしています。ですが、本当に差がつくのはツールの新しさではありません。
ChatGPTやGeminiのチャット型は、相談するたびに前提を忘れます。こちらが何を聞いたかも流れていき、作った文章もどこかへ散らばっていく。これでは知識が積み上がりません。一方、フォルダ構成を持つエージェント型(CursorやClaude Code)は、ファイルの中に知識が整理されたまま残ります。散らばらない。これが「売上に直結するAI活用」の出発点です。
- 相談するたびに、自分の前提や経歴をゼロから説明し直している
- 作った文章・アイデアがどこかへ散らばり、積み上がっていない
- 「すごいプロンプト集」に課金して、それを覚えることに消耗している
- ChatGPT一つだけで止まり、AI全体の変化や違いが分からない
02. 売上に直結するAI活用 5つの原則
原則1:チャット型をやめ、エージェント型へ
チャット型は便利ですが、知識が流れていきます。テーマごとにフォルダを分け、ファイルに自分のナレッジを貯めていくエージェント型に移ることで、過去のやり取りも成果物も「整理されたまま」手元に残ります。何がどこにあるかを自分でも把握できる状態——この“認知性”が、後から効いてきます。
| 観点 | チャット型(ChatGPT / Gemini) | エージェント型(Cursor / Claude Code) |
|---|---|---|
| 記憶 | 聞いたことが流れて忘れる | フォルダ・ファイルに残る |
| 蓄積 | 会話も成果物も散らばる | 整理されたまま積み上がる |
| 認知性 | 何がどこにあるか分からない | 何がどこにあるか把握できる |
| 向いた用途 | 単発の相談・下書き | 継続的な制作・PDCA |
補足:非エンジニアの文章作成ならCursorが特におすすめ(Obsidianと併用するとナレッジ管理がさらに快適)。Claude Codeでも可。
原則2:主導権(リード)は手放さない
AIに完全に任せきりにするのは、まだ早い。リードは自分が持ち、頼るところは頼る。これがいまのベストバランスです。自分で全体感を把握し、どんな過程でその答えが出てきたかを見ながら進めましょう。
原則3:ナレッジ循環ループで“育てる”
核になるのは、たった一つのループです。自分の情報をAIに入れる → アウトプット(台本・企画・壁打ち)する → それをまたインプットに戻す。この循環を回すほど、AIも自分も一緒にレベルが上がります。「お願いして出ました、で終わり」ではなく、出力を次の参照ナレッジにして“育てる”感覚です。
「自分のパーソナルナレッジを作りたい。君がうまく機能するために必要なことを、質問形式で順番に聞いて」とお願いする。AIが「対象は誰か」「悩みは」「見るとどうなるか」と質問してくれるので、答えるだけで自分の価値が言語化され、そのまま壁打ちにもなります。
原則4:プロンプトより「コンテキスト」
かつては“賢い指示を出すプロンプトエンジニアリング”が重視されました。ですが今のAIは十分賢い。差がつくのはどれだけ自分の情報を整理して正しく渡せているか=コンテキストです。前提が揃い、目的が明確なら、あとは勝手にやってくれます。自分の思考は、できるだけAIに入れていきましょう。
ただし、情報は多ければいいわけではありません。入れすぎるとコンテキストがオーバーし、かえって精度が落ちます(AIが“バカになる”)。大事なのは量と質のバランス。「この作業なら、どれくらいの情報量を渡すのが適切?」と、渡す量そのものをAIに聞きながら調整するのがコツです。
原則5:複数を触り、変数を見極める
ChatGPT・Gemini・Claude・Cursorなどを複数触っておくと、何が本質的に変わり、何が変わらないかが見えてきます。あるアップデートが「メジャー」か「マイナー」かを判断できる。あえて“不便を感じる”ことで、どこで何をすべきかが分かります。大事なのは新ツールの知識自慢ではなく、AIへの向き合い方そのものです。
チャンネルで一番伸びている12万再生の「体力オバケ」動画も、実はAI活用で作られています。リサーチ → 伸びている企画を参考 → 自分のナレッジで味付け → 構成 → 文章提案という流れ。「AIがなければ無理だった」と言い切れるレベルです。
しかも相手はAI。出力が微妙なら遠慮なくダメ出しできる(人に切れるより、ずっとメンタルに優しい)。費用は月数万円ほどで、人ひとり以上の稼働をしてくれる。これが“積み上げ型”の威力です。
03. 実践:今日から始める5ステップ&気をつけること
難しく考えなくて大丈夫。まずは小さく始めて、自分の前提情報を“貯まる場所”に移すところから。
| STEP | やること |
|---|---|
| 1 | Cursorを導入する(Proプラン月20ドルほどは必要経費と考える) |
| 2 | テーマごとにフォルダを分け、ファイルで自分のナレッジを貯める(Obsidian併用も◎) |
| 3 | AIに「質問形式でナレッジを作って」と頼み、答えてパーソナルナレッジを言語化する |
| 4 | そのナレッジを参照して、台本・企画・壁打ちをアウトプットする |
| 5 | アウトプットを次のインプットに戻し、ループを回して育てる(=PDCA) |
移行も簡単:ChatGPTやGeminiに「過去の俺の情報を出して」と言えばまとめてくれます。それをCursorに引っ越すだけ。
AIに入れていい情報・ダメな情報
| 区分 | 例 | 扱い方 |
|---|---|---|
| 入れてOK | 自分の経歴・思考・発信ノウハウ・会議や日常のメモ | むしろ積極的に食わせる |
| 慎重に | 顧客情報・他人の個人情報 | セキュリティを確認してから |
| 直接入れない | APIキー・カード番号・銀行口座情報 | 鍵のかかった場所へ。リスクはAIに聞く |
- 自分の前提情報を、マークダウン等のファイルで貯めている
- テーマごとにフォルダで整理できている
- アウトプットを次のインプットに循環させている
- 複数のAIを触り、変化が「メジャー/マイナー」か判断できる
- 矛盾する指示(右ストレートと左ジャブを同時に)を出していない
- 新しい仕組みを作るとき、リスク・デメリットを必ずAIに聞いている
- 顧客情報・APIキー・カード情報を直接入れていない
- 「YESの時に、分からないままYESと言っていない」(迷ったら必ず確認する)
04. おわりに:ゼロから始めるなら、AIは“2の次”
意外に思うかもしれませんが——もし20代後半・副業ゼロから始めるなら、最初にやるべきはAIではありません。まず、自分より強い人・周りを勝たせている人の近くに行くことです。何かしらのスキルを一つ持って飛び込み、その人を勝たせる。2〜3年で自分の“型”ができてきます。AIに食わせるのは、そのあとです。
同時に、これだけは前提として持っておいてください。もう「AIを使わない」という選択肢はありません。ルーティン業務は人がやる意味が薄れていきます。だからこそ人間は、AIが到達できない領域——身体性、情緒、そして「この人とやりたい」と思われること——で勝負する。AIに使われるのではなく、波に乗るかどうかを自分で判断できる関わり方を。
そのうえで、今日からできる土台づくりは一つ。自分の前提情報を、AIが読みやすいマークダウン形式のファイルで貯めておくこと。発信しよう。壁打ちしよう。それをAIに食わせよう——この循環が、あなたのナレッジを資産に変えていきます。
